新卒1年で会社を辞めた〜仕事を生きがいにしない生き方へ

平凡で幸せな暮らし
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私は、新卒入社1年で、某大手企業の営業職を辞めた。

第一志望で入社したけど、仕事が全然自分に向いてなかった。

そして、『仕事を生きがいにしない生き方』に方針転換した。

学生時代に憧れたキャリアウーマンを諦めて、人生が楽しくなった!という話。

大学生、就活

大学3年生で、わたしは就活をスタートさせた。

私の就活の時代(2014年入社の年)は、たしか3年生の12月に就活面接解禁で、9月くらいからぼちぼち準備したりはしていたと思う。

スマホとパソコンを駆使してリクナビからエントリーして、説明会に行ったりエントリーシートを書いたり。

私の大学は教育大学だったので、教師になる友達が多かったけど、私は大学受験の時から教師にはなりたくなかった。

ではなぜ教育大学にしたのかと言うと、「自分のレベルに合った地元の国公立大学が、そこしかなかったから」である。

この、「なぜ教育大学なのに一般企業に就職したいのか」という質問は、就活の面接で100%聞かれた。

いつも笑顔でハッキリと、上記の理由を述べていた。

そういうわけで、友人があまり就活をしていない中で、私は全力で就活をした。

当時の私は、就活で希望の職につき、キラキラと働くキャリアウーマンみたいなのに、漠然と憧れを持っていた。

希望の職というのは、一般職ではなく総合職で、なにかやりがいのある仕事がいいな、、って感じだった。

女性だからと言って結婚するまでの繋ぎ!みたいなふた昔前くらいの働き方は嫌だ!男性にも私は負けない!

みたいな意気込みでいた。

就活をするうちに、自己分析もできてきて、私は誰かの人生に深く関わる仕事がしたい!と思い始めた。

最終的に第一志望に据えたのが、ハウスメーカーの営業だった。

親には、「営業なんて、大変やで、、女の子やのに。」みたいな心配をされた。

でも、私がやると決めたことは基本反対せず応援してくれる両親だったから、心配しつつもこの私の方針を応援してくれた。

大学の就職相談の先生が驚くほど、私は就活を頑張った。

生き生きと大学生活の中で得た経験を面接で語り、4年生の4月の中旬には、無事に第一希望の大手ハウスメーカーの営業職で内定を得た。

他にも2社内定を貰っていたのを断り、私の就活は幕を閉じた。

周りからも家族からも、あんな大企業に内定をもらって、凄いと言われた。

テレビでその企業のCMを見るたび誇らしい。

内定者は、就職するまでに宅地建物取引士の資格に合格を目指すこと、と言われたため、卒業研究の間を縫って猛勉強し、宅建士の試験にも余裕で合格した。

私はやればできる人だと思った。

努力は身を結ぶと思った。

そして、大学卒業後、入社した。

就職!研修は楽しかったけど

実家からはギリギリ通えないくらいの距離の展示場に配属になったため、会社の借り上げマンションで一人暮らしを始めた。

関西配属で一緒に研修を受ける営業職が24人、内6人が女性だった。

研修の間は楽しかった。

大学の勉強の延長みたいなもので、座学やロープレをした。

真面目な私は座学も良くでき、ロープレも上手な方だった。

そして3ヶ月の研修が終了!

本格的に配属先でのOJTがスタートした。

展示場では、研修で勉強した知識を使って早速接客もした。

お客さんが来たら、話を聞いたり説明したりしながら展示場内を案内する。

展示場での接客当番ではない時は、外出して過去の展示場訪問客リストの家を回ったり、電話をかけてみたり。

展示場の指導係の上司や、ほかの上司、店長は、みんなとても良い人だった。

残業は結構してたけど、出来るだけ早く上がるようにしなさいと言ってくれたし、

残業代は必ず付けること!という感じで、全然ブラック企業ではない。

普通にホワイト企業だった。

慣れないながらもなんとか仕事をしていたけれど、それでも仕事に行くのがだんだん辛くなってきた。

お客さんは、家をそんなにポンポン買ってくれる訳はない。

そんなことは就活前から分かっていたこと。

だからこそ、展示場に来てくれたお客さんを、長期でフォローすることになる。

そのためには、展示場に来てくれた時点で、大手ハウスメーカーの家を買えるだけの金銭力があるか、どれくらい家の購入に本気かを見極める必要がある。

長期フォローに値するお客さんか、もしくはすぐにでも家の購入を検討している人か、それがとても重要だった。

それで、上司からは、お客さんの勤め先・年収・配偶者の勤め先・家族構成・頭金に用意できる貯金額などを、聞き出せと言われていた。

でも、それだってホイホイ教えてはくれない。

当たり前だけど、お客さんは家の買い物には慎重で、こちらを警戒している。

「まだ先のことなので、見に来ただけですー」なんてはぐらかされて、後日別のメーカーで契約していた、なんてことも数回あった。

何でこの項目を聞き出せなかったのかと、よく上司に質問された。

教えてくれませんでしたでは終わらない。

私のために、どうしたら聞き出せるかを教えてくれたり、その練習に付き合ってくれた。

この世界は、契約できるのが正解。

それ以外は常に何かが足りなくて、どこまでいっても何かが足りない。

たとえ年収や家族構成が聞き出せても、その次はお客さんから具体的に家のことを考えたいと言ってもらわないといけない。

それが出来てもその次は、、、

それがとにかくしんどかった。辛かった。

今まで勉強は出来たけど、それには必ず正解があった。

この仕事は、正解までの道のりが圧倒的に遠くて、どの道が正解かは契約にたどり着くまで分からない。

お客さんに電話するのも訪問するのも、お客さんから電話が来るのも辛くなった。

かろうじて1棟だけ契約をとった。私の実力ではない。上司のおかげ。

向いていない!と気づいて辞めた

一人暮らしは寂しくて、休みの日は必ず実家へ帰るようになった。

食欲がなくて痩せていった。新卒で買ったスーツがぶかぶかになった。

仕事の日も泣きながら親に電話したりした。

親は、もう辞めて帰っておいでと言ってくれた。

でも、会社の人はいい人なのに、辞めてもいいのかという思いがあって迷ってしまった。

辞めよう!と決めたきっかけは今も覚えている。

ある日の研修中。

同期の男の子が、今アプローチしているお客さんから電話がかかってきたと、嬉しそうにしていたのである。

私は、お客さんと電話するのも苦手で辛くなってるのに、その子はとっても嬉しそう。

向いてる人ってこんな人なんやなぁと思った。

そして、私は向いていない。

辞めますと上司に告げた。

『新卒で入社したら、3年は頑張ってみよう』とか言う人もいるけど、それは、3年働ける人だけが出来ること。

1年だって辛かった人に3年は無理。

無理な人に3年頑張れとか言っても無理。

上司は形式的には引き留めるけど、「見てて辛そうやったから、それでいいと思うよ」と言ってくれた。

辞めたいと言ったのは1月だったけど、

「次が決まってないなら、3月末まで緩く働いて、1年働きましたってことにして辞めたらいい。その間に転職活動も進めてみたら?」とまで提案してくれたので、そうした。

転職〜自分に合った生き方はこれだ!

そして、転職エージェントに登録。

エージェントと面談を進めて、1社条件に合う会社を紹介された。

大阪の小さい商社の営業事務、土日祝休みで残業はほぼ無し。

働きやすい会社で人員補充の募集があった。

条件がピッタリだったので、ダメ元で応募した。

面接に行くと、6人くらいの女性が受けにきていた。

2日程あったから、10人前後が受けているようだ。

面接と小論文の試験を受けて、1次試験は通った。

2次が最終面接で、社長と役員との面接。

受け終わった帰り道に、エージェントから電話。

「受かりましたよ!!!」と言われた。

結果分かるの、早すぎ(笑)。驚いたし、エージェントさんも驚いていた。

まさか通るなんてって感じ!

なぜ私が採用されたかを聞く機会があったのだが、

・良い大学を出ているから信頼感あり

・大手企業を出ている第二新卒だから、基本的なマナー研修を省ける(経費削減!)

・私の配属部署に、同い年の営業の女の子がいるから気が合いそう

こんな感じだった。

3つめに関しては、もはやラッキーでしかない。

ハウスメーカーを辞めて転職先で働くまでに1ヶ月間があったので、母と沖縄へ。この期間を「人生の夏休み」と呼んでいる。

そんなこんなで無事転職、今もその会社で実に平和に働いている。

産休も育休も時短勤務も活用して、これからも働く所存である。

大学生での就活中は、仕事を生きがいにバリバリやりたいと思っていた。

今の仕事は安定して働きやすく、生きがいというよりは無理なく稼げる手段という感じ。

生きがいは、仕事ではなく「よさこい」の趣味に代わり、今は家族とお腹の子どもも生きがい。

仕事を生きがいにしない生き方が、私には合っていた。

今の会社と、自分に合った生き方に気付かせてくれた前の会社に感謝している。

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